MAXON SUPER METAL SM-F1 - High quality Overhaul -MAXON THE DRIVER OD-01 - High quality Overhaul -

2013年05月11日

Maxon GRAPHIC EQ GE-01 - Pure Tone Mod -

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☆★商品情報★☆

■メーカー      Maxon(マクソン/日伸音波製作所)
■商 品 名      GRAPHIC EQ(ZERO EFFECTOR series)
■品  番      GE-01
■状  態      Pure Tone Mod(オリジナルハイエンドモディファイ品)

★主な仕様★

・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・イコライジングボリューム:100/200/400//800/1.6K/3.2K/6.4K/LEVEL

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★メンテナンス概要★

・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。

★カスタム方針★

1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.精度の大幅向上による確実な周波数帯域のブースト・カットの実現
3.ピッキングニュアンスに従順なサウンドクリエイトの実現
4.バッファー強化による更なるバイパス音の強化
5.電源回路の強化による電流のクリーン化

★モディファイに伴う変更点★

1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
劣化の激しかったジャック、スナップも新品へ更新しています。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。

2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は小型低背ケミコンとフィルムコンデンサー中心の構成です。
ケミコンは温度補償無しで音色特性は悪く、しかも容量ヌケが発生していました。
イコライジング回路はKランクのフィルムコンデンサーで構成されていました。
高周波回路もポリエステルフィルムで構成されているためやや煌びやかに欠けます。
そこで回路のリフレッシュも兼ねてコンデンサーはひとつ残らず全て変更しました。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや超低ESR型のハイグレードケミコンへ変更しています。
使用した積層コンデンサーはECQ-V中心の構成です。
その他ECQ-B、ECQ-M、ポリプロピレンフィルムコンデンサーなどを採用しました。
キャパシタ再選定により、予め回路に期待されている性能を十分に発揮できるようになりました。
ECQ-Vの織り成すサスティンの艶やかさや、音の伸び、倍音の艶を帯びた煌きは秀逸です。
各コントロールの精度も向上し、ムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって音が違う」ということもありません。
エッジの鋭さの中ではじける倍音成分は他に類をみません。
コントロールの精度の低さが全く感じられない確実な周波数調整を実現しています。

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3.ピッキングニュアンスと原音に忠実なサウンドクリエイトの実現
自然なイコライジング感に加えて、ピッキングニュアンスへの追従性をもたせています。
現音をそのままに加工したピュアなエレキトーンが響きわたります。
クリーントーンにもドライブサウンドにもマッチするナチュラルなイコライジングが可能です。
エフェクターというよりは、もはやアンプの一部のようにサウンドメイクができます。
当然ながら楽器本体のボリュームやトーンの反応性も向上しています。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
確実に定数通りの性能を発揮できるように構成しました。

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4.バッファーの強化とダブルクリックの防止
電子スイッチ切り替え型につきまとう問題といえばバイパス音の音痩せです。
電子スイッチ=音痩せと勘違いする方が多いようですが実際はバッファーに問題があります。
市販エフェクターの特徴としてバッファーが定数設定通りに機能しないアバウトな箇所が多いです。
バッファー部の部品選定や回路定数がアバウトな場合、音痩せの原因になります。
切り替え不具合は一般的にいう接点不良ではなく「ダブルクリック」に分類される症状です。
これはスイッチ自体の問題ではなく、回路上のコンデンサーの精度の低さに起因しています。
電子スイッチ回路にて容量抜けなど回路に予め期待されている定数が変化すると発生します。
電子スイッチ回路はバッファー部の強化によりバイパス音を向上することが可能です。
バイパス音はほとんどアンプ直と変化ないレベルに改善しました。
むしろ艶が加味されアンプ直よりも味わいのあるバイパス音になります。
また、精度が高く長寿命のコンデンサーで期待された定数を長く保てるように改善しています。
回路定数に従順な機能を見せる電子部品を選定し直しダブルクリックを防止しています。
ライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。

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5.電源回路の強化によるクリーン化
ゼロワンシリーズは平均的にややノイズが多い機種が多いです。
気持ちよく使いたいのに、どうも耳障りが良くなくいところが残念なところです。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることで音そのものを効率よく加工することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでノイズなどのトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
一般的にエフェクターのノイズは電源系の劣化、あるいは元のグレードの低さに起因するものが多いです。
よって電源回路は小スペースに最適なハイグレード品の超低ESR品種にて構成しています。
耐圧も当初は6.7~16Vと限界ギリギリのラインだったため、25V以上に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
以上の電源のクリーン化により、動作をより安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
ノイズが減ることで原音そのものを効率よく加工することが可能となります。
未MOD品と比較して非常にノイズレスなサウンドを実現しています。
また、電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
結果的によりストレスの少ないサウンド実現しています。

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6.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。


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☆★商品説明★☆

はじめにヴィンテージバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、

・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる

などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより

・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能

といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。

ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。

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マクソンのゼロワンシリーズよりグラフィックイコライザーGE-01をモディファイしました。
9シリーズの後に85年から装いを新たにゼロワンシリーズがラインナップされました。
GE-01は80年代初頭に主流だった6バンドタイプにさらに超高周波帯域を加えた7バンド構成です。
6.4Kの高周波帯域が加わったことでワイドレンジな音色補正が可能となりました。
プレゼンスを搭載していないアンプでのサウンドメイクやハウリングの防止などに非常に有効でした。
ストラトでレスポールの音、またはその逆の音を作成するという使用法もありました。
加えてレベルコントロールでは±15dbまでのブースト・カットが可能です。
エフェクトのON/OFF時の音量の差を自由にコントロールできます。
レベル調整はEQ回路から独立した設計になています。
そのためレベルの増減はイコライジングの干渉を全く受けません。
フラットな設定で使用すると純粋なパワーブースターとして使用可能です。
また、特定の周波数のみを増強するトーンブースターとしても使用できます。
マクソン系列特有のクセのない使いやすいイコライジング性能は今でも健在です。
今回はより原音に忠実なイコライジングを可能とする調整をメインに実施しました。

モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
倍音成分の煌きがいっそう増し、サスティンに加わる艶やかさは秀逸です。
それでいて楽器本来のうまみをスポイルすることはありません。
オールラウンドな性能はクリーンなアンプにも歪ませたアンプにもマッチします。
電源強化による環境に左右されない安定感もあり、ライブでの使用の際も安心です。
アンプの一部ともいえる操作性と精度を備えたピュアトーンをご堪能ください。

我々ギタリストはヴィンテージという言葉を聴くと、あたかもそれが素晴らしいものと捉えがちです。
言葉の重みや響きのよさにとらわれて機体そのものの性能にまで相当の価値があると思ってしまいます。
しかしながら「ヴィンテージ」という言葉以上に重みのある「もの」、価値のある「音」は少ないと思います。
楽器である以上「ヴィンテージ」の言葉に意味は無く、音そのものに価値を見出せなければいけません。
楽器は弾き手がいる以上は音を奏でるものであり、骨董品であってはなりません。

「ヴィンテージ」というレッテルに左右されない、真のヴィンテージペダルをお楽しみ下さい。

技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。



solidstation at 22:53│Comments(0) イコライザー | MOD

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