ディストーション
2014年02月27日
MAXON ROD881 Real Overdrive Distortion - Pure Tone - MOD
☆★商品情報★☆
■ブランド Maxon(マクソン/日伸音波製作所)
■商 品 名 Real Overdrive / Distortion<br>
■シリーズ REAL TUBE series
■品 番 ROD881
■状 態 Pure Tone MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 10V (MAXON AC210専用)※アダプターは付属しません
・GAIN / MASTER / BASS / MIDDLE / TREBLE
・ノイズリダクション:THRESHOLD
・MODE SW: OD / DIST
・BOOST SW
・EFFECT SW
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・オーバーホール実施後、下記方針に基づきモディファイを実施しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.各コントロールの精度と安定感の向上
3.ピッキングレスポンスとアンプとのマッチング性能の向上
4.入力段の改善と真空管選別によるピュアチューブトーンの実現
5.電源回路の改善
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は小型低背ケミコンとフィルムコンデンサー中心の構成です。
ケミコンは温度補償無しで音色特性は悪く、しかも容量ヌケが発生していました。
イコライジング回路はKランクのフィルムコンデンサーで構成されていました。
そこで回路のリフレッシュも兼ねてコンデンサーはひとつ残らず全て変更しました。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
精度の高いボックスタイプの積層メタライズドや高周波対応型のハイグレードケミコンへ変更しています。
真空管回路を考慮して、チューブデバイスにマッチしたキャパシタを選定しています。
キャパシタ再選定により、予め回路に期待されている性能を十分に発揮できるようになりました。
エッジの鋭さの中ではじける歪みサウンドは他に類をみません。
3.各コントロールの精度向上
同一の電子部品はすべて同一ロットのものから選別して搭載しています。
ロットを揃え、特性を統一することで特性ムラのない理想的な波形が得られます。
各コントロールの精度が向上し、チューブ搭載機特有の音色のムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって音が違う」ということもありません。
コントロールの精度の低さが全く感じられないとても自然な増幅を実現しています。
サスティンの粗さとブツ切れになる減衰を大幅に改善しています。
スィートポイントに調整するのも容易になり、滑らかに、そして自然に減衰していきます。
4.ピッキングニュアンスに従順なサウンドクリエイトの実現
自然なコンプレッション感に加えて、ピッキングニュアンスへの追従性をもたせています。
より一層ピッキングニュアンスの追従性が向上します。
またサスティンもより自然になり、独特の暖かさがエフェクター特有の機械臭さを調和します。
当然ながらギター本体のボリュームやトーンの反応性も向上しています。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
歪みの質がより生の真空管サウンドに近くなり、アンプの歪みへの追従性も良くなりました。
テクニカルなリードサウンドにはとても相性がいい伸びやかなリードに変貌します。
5.真空管選別と入力段再選定によるナチュラルレスポンスの実現
本機は真空管の質があまり良くありませんでした。
やや倍音にバラつきみられ、悪い意味でバンドサウンドの中で目立つ歪み質でした。
真空管を使用している割に倍音成分という最大の長所が活かせていないのが惜しいところです。
そこで豊潤な歪みの倍音成分を再生できるように調整を行いました。
真空管は数種類の候補の中から再選定しました。
真空管は増幅ムラの少ないハムキャンセルタイプの12AX7を採用しています。
合わせてギターで再生可能な音域が削られないように入力段も調整致しました。
倍音の煌きが実感できるサスティンと、滑らかな質感の歪みサウンドに改善しています。
よりピュアなチューブサウンドをお楽しみ頂けます。
6.電源回路の改善
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかで全体的な音質低下を招きます。
電源回路は超低ESRケミコン+高周波対応ケミコンにて構成しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
7.電源LEDの交換
エフェクトLEDをカラーレンズリーフφ3mmに変更しました。
ブーストLEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
マクソンのリアルチューブシリーズよりROD881をモディファイしました。
リアルチューブシリーズはチューブ搭載エフェクターのロングセラーです。
3機種のみのラインナップですがチューブ特有の味わいと温かみを備えた実力派のシリーズです。
本機は真空管アンプ特有の自然な増幅感を再現したリアルでチューブライクな歪みが魅力です。
トランジスタアンプ使用の際もチューブアンプに迫るドライブが再現できます。
また、マクソン系ドライブの王道、ブースター用法ではアンプに自然な暖かさを付加します。
3バンドイコライジングによりサウンドメイクの幅が広い点も秀逸です。
1VOL、1TONEのフルチューブアンプでも多彩なサウンドが得られます。
ノイズリダクションも搭載し、真空管特有のホワイトノイズをカットできます。
歪みはオーバードライブとディストーションの2系統から選択可能です。
さらにブーストスイッチを搭載し、エフェクトON時に歪みをブーストすることが可能です。
(※ブーストスイッチは単独では機能しません)
ブーストOFFをローゲイン、ONをハイゲインと考えれば4種の歪みパターンが作成可能です。
使用にあたって、本機は真空管搭載につき、電源投入から稼働までに暖気運転が必要となります。
今回は真空管特有のレスポンスとサウンドをより強化するモディファイを実施しました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
よりチューブライクに昇華したナチュラルチューブサウンドを実現しています。
暖かさ、そして優れた耐久性を備えたピュア・チューブトーンをお楽しみ下さい。
2013年06月29日
sobbat DRIVE Breaker DB-1 - Ultra Sustain MOD -
☆★商品情報★☆
■ブランド sobbat(ソバット)
■商 品 名 DRIVE Breaker
■品 番 DB-1
■状 態 Ultra Sustain MODIFY(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・LEVEL/TREBLE/BASS/DRIVE
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・オーバーホール実施後、下記方針に基づきモディファイを実施しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.ドライブ調整に伴う滑らかなサスティンと芳醇な偶数倍音の実現
3.トレブル回路調整による高音域の微調整
4.電源回路の強化による電流のクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て高品質な新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は小型ケミコンとフィルムコンデンサー中心の構成です。
TK製やルビコン製など、良質なメーカーの素材が使用されていました。
当時のエフェクターとしてはかなりグレードの高い部品選定であったといえます。
しかしながらケミコンは温度補償無しも含まれ、音色特性も良くありません。
また、上記のフィルムコンデンサーも経年による劣化から性能が低下していました。
回路のリフレッシュも兼ねてコンデンサーはひとつ残らず全て変更しました。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや周波数特性の良い高周波対応型へ変更しています。
使用した積層コンデンサーはGランクのECQ-V中心の構成です。
1μFのコンデンサーは全て同一ロットのECQ-Vにて構成しています。
また大型スタックにマッチするようにピコ単位はディップマイカを併用しています。
キャパシタの再選定により、回路に期待された性能を十分に発揮できるようになりました。
音色特性の向上により、暖かいサスティン、余韻の艶やかさや、伸びの良さは秀逸です。
サウンドの煌きも一層輝きを増し、エッジの鋭さの中ではじける倍音成分は他に類をみません。
3.なめらかなサスティンと芳醇な偶数倍音の実現
初期状態のドライブ傾向は耳に痛い硬質な歪質でした。
やや奇数倍音が目立つため、サスティンが不自然に聞こえます。
とくにDISTを絞った場合やや奇数側に傾きやすく、アンプによってはかなり固くなります。
キメ細かい歪みを実現するように増幅回路を調整しています。
激しいアーミングでも伸びやかなサスティンを誇り、聞き手の心に響くホットなトーンを奏でます。
均整のとれたサウンドは倍音にプレゼンスが加味されています。
倍音の煌きも一層輝きを増し、高域成分がより伸びやかになりました。
リードプレイ時には粘度の高い重厚なディストーションサウンドを響かせます。
ドライブの質もよりきめ細やかに、ピッキングニュアンスに従順になりました。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
4.トーンの高域性能の微調整
トーン回路の調整により、高音域の微調整を実施しました。
逆に、高音成分をカットする際も倍音成分を失われないように調整することが可能です。
パラメータの変更により、高音域の煌びやかさを最大限に活かせるサウンドへ改善しました。
5.電源回路の強化によるノイズレス化
エフェクターはもっとも電源からノイズを拾いやすい特徴があります。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく加工することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
一般的に市販のエフェクターの電源回路の場合、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
電源回路はスペースを最大限に利用し長寿命型電源用と高周波対応・低ESRケミコンにて構成しています。
耐圧も当初は限界ギリギリのラインだったため、入力の2~3倍に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる最強トルクを誇る組合せです。
電源のクリーン化により、ICの動作を安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
通常は安定しない屋外使用時でもより美しいドライブ性能を発揮できるようになりました。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
6.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
はじめに中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
ソバットのドライブブレーカーシリーズよりDB-1をモディファイしました。
ソバットは京都のきんこう楽器のエフェクターブランドです。
95年よりフラッグシップモデルであるドライブブレーカーシリーズの生産を開始しました。
ハンドメイドによる非常に高品質なエフェクターが国内だけでなく海外からも支持されています。
本機DB-1は2バンドイコライザーを搭載したハンドメイドディストーションペダルです。
オーバードライブライクながら高い歪率を誇り、粒が荒目のドライブが特徴です。
そのサウンドは非常に太く、素晴らしいサスティンを誇ります。
そのためニュアンスを重視するプレーヤーはメインペダルとし広く愛用されています。
クリーンなアンプでも歪ませたアンプに接続してもそのニュアンスが失われることはありません。
プレーヤーのピッキングニュアンスに柔軟に対応できるドライブは高く評価されています。
今回は本機にサスティンと歪率の調整を念頭に置いたモディファイを実施しました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
ゲインの向上と美しい倍音成分、そして全体的な機能性の向上と死角はありません。
2バンドトーンはより広いレンジのトーンメイキングを可能としています。
加えてギター本体のコントロールも合わせたサウンドメイクで幅広いトーンを作成できます。
そのためギターのコントロールもエフェクターの一部とし考えたサウンドメイクも可能です。
サスティンの倍音成分の煌き、基本サウンドの艶やかさは弾き手も聞き手も魅了します。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。
2013年06月22日
Providence The Great Deceiver Distortion - Hi Power MOD -
☆★商品情報★☆
■ブランド Providence(プロビデンス)
■シリーズ The GREAT DECEIVER EFFECT SERIES
■商 品 名 Distortion(ディストーション)
■品 番 DD-402
■状 態 Hi Power MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・LEVEL/TONE/GAIN
・True Bypass(トゥルーバイパス)
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.ドライブ回路の回路定数変更にともなうハイパワー化
3.ミッドロー寄りすぎるトーンレンジの高音域対応による広域化
4.電源回路の強化に伴うエフェクトのクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は低精度なセラミックコンデンサーと小型電解アルミ中心の構成です。
独自の回路設計を活かすにはこの2種はなるべく使用しないほうが良いです。
限られた機体スペースを最大限まで活かして搭載しています。
積層フィルムコンデンサーとオーディオグレードを中心に採用しています。
ケミコンは低雑音電源用の超低ESR品種とオーディオハイグレードです。
超低ESR品種はハイエンドPCでも採用される最上級のグレードを採用しています。
100μFクラスでもフィルムコンデンサーに近い周波数特性を有しています。
構成の大部分を占める小容量箇所のキャパシタはECQ-V、またはECQ-Mに更新しました。
0.047~1μFのコンデンサは全て同一ロットのECQ-Vにて構成しています。
また高域が大型スタックにマッチするようにマイカコンデンサを採用しています。
コンデンサーの再選定により、予め回路に期待されている性能を十分に発揮できるようになりました。
各コントロールの精度も向上し、ムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって音が違う」ということもありません。
オーディオグレード特有のサスティンの艶やかさや、音の伸び、歯切れの良さは秀逸です。
くわえてピッキングニュアンスに従順になりました。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
3.回路定数変更に伴うハイパワー化
本機は温かみのある歪みを再生するディストーションペダルです。
アンプとのマッチングが良く、単体で歪ませるよりもアンプと合わせた歪みの作成が最適です。
しかしながら、出音量はそれほど大きくなく、ブースターとしては音圧が足りません。
そこで回路の定数の調整により、ハイパワー化を実施しました。
発振しないように出音量はやや大きく、ゲイン定数は若干抑え目に変更しています。
歪ませたアンプにブースターとして接続する際により使いやすくなりました。
単体で使用する際はフロントポジションのリードトーンに最適な骨太なドライブを再生します。
より使いやすくパワフルなサウンドへ生まれ変わりました。
真空管アンプでは増幅管が一本増えたかのような迫力の轟音ドライブを演出します。
4.トーン回路の高音域対応化
本機はミッドローからミッドに重心のある歪みを再生します。
少々こもり気味で、高域の出やすいセッティングが作成しにくいのが欠点です。
煌びやかな歪みを作成しようとしてもコンプレッション感が強く潰れてしまします。
そこでトーン回路の定数を変更し、高音域までムラなく再生できるように調整しました。
5.電源回路の強化
一般的に市販のエフェクターの電源回路の場合、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
電源回路はスペースを最大限に利用し超低ESRケミコンにて構成しています。
耐圧も当初は限界ギリギリのラインだったため、入力の2~3倍に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる最強トルクを誇る組合せです。
電源のクリーン化により、ICの動作を安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
通常は安定しない屋外使用時でもより美しいドライブ性能を発揮できるようになりました。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
6.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアオーシャンφ5mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
はじめに中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
プロビデンスのThe Great DeceiverシリーズよりディストーションDD-402をモディファイしました。
DD-402はエッジの効いたドライブからウォーミーなドライブまで多彩な音作りが可能な歪みデバイスです。
アタック感のあるレスポンスの良い歪みはアンプを選ばずオールマイティーに使用できます。
標準的なディストーションにはない細やかさと合わせて迫力のある歪みはプロビデンスならではです。
歪ませたアンプとの相性が良く、アンプの歪みと合わせて良質な歪みを得ることができます。
エフェクトの切り替えもプロヴィデンスでは標準のトゥルーバイパス式を採用しています。
シンプルな構成がらも死角の無いサウンドはプロヴィデンスならではです。
今回は全体的な音色特性の向上に加えてより強い音圧で使用できるように調整を実施しました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
音圧の向上に加えて、トーンレンジの強化、全体的な音色特性の向上により死角はありません。
ゲインを10時以下に絞って歪みアンプ用ブースターとして使用すると良質な歪みを得ることができます。
「グレートデバイス」の名にふさわしい、轟音ドライブをお楽しみ下さい。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。