コーラス

2012年06月25日

Ken Multi STEREO CHORUS MCH-SS - Noiseless MOD -


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☆★商品情報★☆

■ブランド      Ken Multi(ケン マルチ)
■商 品 名      CHORUS(ステレオ・コーラス スケルトン仕様)
■品  番      MCH-SS
■状  態      Noiseless MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)         

P1010052P1010053
P1010054P1010055


★主な仕様★

・電源:DC IN 9V(センターマイナス、バッテリー/アダプター)
・RATE/DEPTH/INTENSITY

★メンテナンス概要★

・シャーシを分解し、外部、内部、基盤、接点を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。

★カスタム方針★

1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.元機種のニュアンスを保ったままでの音質の大幅向上の実現
3.電源回路の強化に伴うノイズレス化

★モディファイに伴う変更点★

1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
電池用スナップは劣化が激しかったため、新品に交換しています。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。

2.キャパシタの再選定による原音に忠実な音質向上の実現
コデンサーを一式更新する際に全キャパシタを再選定しました。
本機は2系統の遅延素子を使用したアナログコーラスです。
しかし初期状態の本機のコンデンサーの構成は小型電解アルミ中心の構成です。
搭載されているケミコンは小型重視でほとんどが汎用グレードでした。
非常に安全性に乏しく、音色特性も著しく悪いグレードのコンデンサーです。
精度ムラが非常に激しいZランクのセラコンの多用も音質低下につながっています。
本機がやや籠もり気味のサウンドテイストになる原因となっています。
機体スペースが狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
限られた機体スペースを最大限まで活かして搭載しています。
メインで使用したケミコンはSANYOハイグレードの超低ESR品種の小型タイプです。
ハイエンドPCでも採用される最上級のグレードを採用しています。
100μFクラスでもフィルムコンデンサーとほぼ同等の周波数特性も有しています。
構成の大部分を占める小容量箇所のケミコンはECQ-Vまたはオーディオグレードに更新しました。
サウンドニュアンスをよりふくよかで芯のあるモジュレーションに昇華させます。
特にピッキング後の余韻のニュアンスに艶が加味され大きな広がりを見せます。
高音域に余韻が生まれ、倍音成分のきらめきが得られます。
高域の音色特性が大きく向上し、非常に煌びやかなトーンへ改善しています。

P1010038
3.電源回路の強化とノイズレス化
遅延素子使用のエフェクターで最も重要なのは電気系統のトラブルを防止することです。
遅延素子の消費量や部品消耗の度合いは一般的なICよりも消耗度が高くなります。
消費量が多い分、長期的に使用していけば必ずトラブルが発生するものです。
また、エフェクターはもっとも電源からノイズを拾いやすい特徴があります。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく加工することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
一般的に市販のエフェクターの電源回路の場合、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
電源回路はスペースを最大限に利用し長寿命型電源用と高周波対応・低ESRケミコンにて構成しています。
耐圧も当初は6.7Vと限界ギリギリのラインだったため、入力の2~3倍に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる最強トルクを誇る組合せです。
  電源のクリーン化により、ICの動作を安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
通常は安定しない屋外使用時でもより美しいコーラスアンサンブルを発揮できるようになりました。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。

P1010031

4.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。

P1010047


☆★商品説明★☆

中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、

・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる

などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより

・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能

といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。

ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。


ケンマルチの限定版ステレオコーラスMCH-SSをモディファイしました。
ケンマルチは90年代から国外輸出専門で販売された国産エフェクターブランドです。
基本ラインナップは同時期のアリアなどと同一の基板を使用しているOME生産品です。
そのため、90年代後期になると輸出流れの在庫が国内でもかなり流通しました。
非常にコストパフォーマンスに優れ、なおかつ基本を押さえたサウンドが特徴です。
SSシリーズはレギュラーラインナップの7シリーズの限定版として生産されました。
全面スケルトン仕様の樹脂機体を採用し、スペシャル・ライト機能を搭載しています。
スペシャル・ライト機能により、電源ON時はフットスイッチ部もLEDが点灯します。
暗いステージでの視認性に優れ、なおかつ華やかな見た目でサウンドを彩ります。
MCH-SSはMCH-7とほぼ同一の回路構成のステレオコーラスです。
つまりアリアの隠れた名器・ACH-1とほぼ同一のステレオコーラスです。
(MCH-SSはスペシャル・ライト用の回路が追加されているため同一の基板ではありません)
ACH-1は強調しすぎずない粘りとサウンドのボトムを実感できる名コーラスです。
20年以上経過した現在でも非常に多くの隠れファンが存在するほど、サウンドは超本格的です。
アナログコーラス特有の甘さを有しながらも、高音のヌケの良さを備えています。
2つの遅延素子を使用し、2系統の回路を内蔵しています。
アンプを2台用意した際のステレオサウンドは清涼感満点です。
艶やかで音の広がりに優れた透明感のあるコーラスを演出します。
モジュレーション(揺れ)のスピードRATEにて調整します。
揺れの深さをDEPTHにて調整します。
最終的なエフェクト音の音量(というよりは強さ)をINTENSITYにて決定します。
INTENSITYはあくまでウェット音のみに関与しドライ音には関与しません。
そのため全体的な音量が大きくなるということはありません。
(機能的にはドライ音とウェット音のミックスする比率が変化するイメージです。)
今回はノイズレス化を念頭においたモディファイを実施しました。

P1010051

モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
今回は優秀な回路設計を活かしたまま、さらに音色特性の大幅な向上を狙っています。
また本機はケースが樹脂製のため、ノイズに対する耐性がかなり低いです。
そこで電源回路の変更も含めて、非常にノイズレスなサウンドへ仕上げています。
アナログながら高音質なステレオコーラスを実現しています。
同一のアンプを同一のセッティングで左右に配置した際の音の響きと広がりは他に類を見ません。
研ぎ澄まされた透明感と臨場感溢れるな響きの織り成す美しいハーモニーをお楽しみ下さい。

技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。





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2012年06月22日

MAXON BI-MODE CHORUS BC-01 - Crystal Harmony MOD -


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☆★商品情報★☆

■メーカー      MAXON(マクソン)
■商 品 名       BI-MODE CHORUS
■品  番      BC-01
■状  態      Crystal Harmony MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)

P1010046P1010047
P1010048P1010049


★主な仕様★

・電源:DC IN 9V(センターマイナス、バッテリー/アダプター)
・SPEED(A/B2系統)、WIDTH(A/B2系統)
・IN×1、OUT×2(OUT/INV.OUT)

★メンテナンス概要★

・シャーシを分解し、外部、内部、基盤、接点を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。

★カスタム方針★

1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.元機種のニュアンスを保ったままでの音質の大幅向上の実現
3.各コントロール精度の向上ピッキングニュアンスの従順化
4.電源回路の強化に伴うノイズレス化

★モディファイに伴う変更点★

1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
インプットジャックと電池スナップは劣化が激しかったため、新品に交換しています。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。

2.全キャパシタの再選定による原音に忠実な音質向上の実現
コデンサーを一式更新する際に全キャパシタを再選定しました。
本機は2系統の遅延素子を使用したアナログコーラスです。
しかし初期状態の本機のコンデンサーの構成は小型電解アルミ中心の構成です。
搭載されているケミコンは小型重視でほとんどが汎用グレードでした。
非常に安全性に乏しく、音色特性も著しく悪いグレードのコンデンサーです。
精度ムラが非常に激しいZランクのセラコンの多用も音質低下につながっています。
本機がやや籠もり気味のサウンドテイストになる原因となっています。
機体スペースが狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
限られた機体スペースを最大限まで活かして搭載しています。
メインで使用したケミコンはSANYOハイグレードの超低ESR品種の小型タイプです。
ハイエンドPCでも採用される最上級のグレードを採用しています。
100μFクラスでもフィルムコンデンサーとほぼ同等の周波数特性も有しています。
100から220μFまでは上記の超低ESRコンデンサーにて構成しました。
構成の大部分を占める小容量箇所のキャパシタはMMTとECQ-V、またはBに更新しました。
1~10μFはオーディオグレードとハーメチックタンタルコンデンサを併用して採用しています。
サウンドニュアンスをよりふくよかで芯のあるモジュレーションに昇華させます。
特にピッキング後の余韻のニュアンスに艶が加味され大きな広がりを見せます。
高音域に余韻が生まれ、倍音成分のきらめきが得られます。
高域の音色特性が大きく向上し、非常に煌びやかなトーンへ改善しています。

↓モディファイ実施前
P1010014
↓モディファイ実施後
P1010023

3.各コントロールの精度向上

ピッキングレスポンスにも極めて従順に改善されました。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
極めつけにノイズ元を大幅に改善したため劇的にノイズが減少しています。
きつめにかけて積極的に使用する際もストレス無くご利用頂けます。
「薄さ、硬さ」が全く感じられない音の芯の詰まったサウンドをクリエイトします。
コンデンサーはすべて同一ロットのものから選別して搭載しています。
各コントロールの精度も大幅に向上し、ヴィンテージ機特有の音色のムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって微妙に音が違う」ということもありません。
また、アンプを2台使用する際の位相再生もより高い精度での再生が可能となりました。
インバート・アウトはアウトプットに対して
正確な逆相信号再生を実現しています。

↓モディファイ実施前
P1010019
↓モディファイ実施後
P1010026

4.電源回路の強化
遅延素子使用のエフェクターで最も重要なのは電気系統のトラブルを防止することです。
遅延素子の消費量や部品消耗の度合いは一般的なICよりも消耗度が高くなります。
消費量が多い分、長期的に使用していけば必ずトラブルが発生するものです。
また、エフェクターはもっとも電源からノイズを拾いやすい特徴があります。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく加工することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
一般的に市販のエフェクターの電源回路の場合、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
電源回路はスペースを最大限に利用し長寿命型電源用と高周波対応・低ESRケミコンにて構成しています。
耐圧も当初は6.7Vと限界ギリギリのラインだったため、入力の2~3倍に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる最強トルクを誇る組合せです。
 電源のクリーン化により、ICの動作を安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
通常は安定しない屋外使用時でもより美しいコーラスアンサンブルを発揮できるようになりました。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。

5.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。

P1010042


☆★商品説明★☆

ヴィンテージデバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、

・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる

などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより

・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能

といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。

ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。


マクソンのゼロワンシリーズよりバイモードコーラスBC-01をモディファイしました。
9シリーズの後に85年から装いを新たにゼロワンシリーズがラインナップされました。
本機は位相の異なるサウンドを同時に再生できる特殊なステレオコーラスです。
そのため、本機は9シリーズの後継機種ではなく、新規開発機種に該当します。
機体カラーはシルバーに見えますが、実際は薄めのメタリックパープルです。
一般的なステレオコーラスは位相の同じエフェクトを2系統の回路から出力します。
それに対し本器はOUTの位相に対してINV.OUTでは全く逆の位相のサウンドを出力します。
そのため通常のステレオコーラスでは再現できない奥行と広がりのあるサウンドを演出します。
左右でうねる様な波状コーラスサウンドは本機でしか作成できません。
アナログ遅延素子を2機とデュアルアウトプットを装備し、各種楽器の入力に対応しています。
ギターだけでなくベースやキーボードなどでナチュラルなステレオコーラスを演出できます。
BC-01では2系統のモジュレーションをそれぞれAとBで呼称します。
SPEED(A/B)では遅延素子のスピードをそれぞれ調整します。
左一杯で最も遅く、右に回すに従って速度が速くなります。
WIDTH(A/B)ではモジュレーションの幅と奥行きを調整します。
左一杯でエフェクトオフ、右に回すほど効果が深くなります。
今回はバイモードコーラスの美しい響きを最大限に昇華させるモディファイを実施しました。

P1010038

モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
今回は優秀な回路設計を活かしたまま、さらに音色特性の大幅な向上を狙っています。
当時はまだオーディオグレード品や、小型で音色特性の良いキャパシタが流通していません。
現代の高音質な技術を当時の優秀な回路に搭載することで大幅な音色改善を目指しました。
電源回路の変更も含めて、非常にノイズレスなサウンドへ仕上げています。
アナログながら高音質での正確な位相・逆位相の同時再生を実現しています。
に同一のアンプを同一のセッティングで左右に配置した際の音の響きと広がりは他に類を見ません。
研ぎ澄まされた透明感と臨場感溢れるな響きの織り成す美しいハーモニーをお楽しみ下さい。

技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。




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2012年02月10日

Vesta FIRE STEREO CHORUS - Vintage Tuning MOD -

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☆★商品情報★☆

■ブランド      Vesta FIRE(椎野總業/現ベスタクス)
■商 品 名      STEREO CHORUS(STEREO SIGNAL DEVICE)
■状  態      Vintage Tuning MOD(オリジナルモディファイ品)

★主な仕様★

・電源:DC IN 9V(センターマイナス/バッテリー)
・DEPTH/SPEED
・GOLD STEREO OUTPUT JACK搭載

P1010048
P1010045
P1010047

★メンテナンス概要★

・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・オーバーホール実施後に下記方針に基づきモディファイを実施しました。

★カスタム方針★

1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴う音質向上
2.透明度を上げ研ぎ澄まされた高音質ステレオコーラスの実現
3.ヴィンテージライクな太く温かみのあるコーラストーンへのチューニング
4.GOLD STEREO OUTPUT JACKの搭載

★モディファイに伴う変更点★

1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。

2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
本機は小さな機体からもわかるとおりかなり小型の部品類が使用されています。
そのため大きい容量の箇所もセラミックコンデンサーが使用されています。
低周波特性が極端に弱く、必要以上に高域性能が目立つ回路構成でした。
なるべくアナログライクなホットなサウンドにチューニングし直す必要があります。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでキャパシタは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや周波数特性の良い高周波対応型へ変更しています。
複数使用するコンデンサーは全て同一ロットにて構成しています。
電源回路を含む47μ以上は全て超低ESRの高周波対応低Zケミコンを採用しました。
キャパシタの再選定により、回路に期待された性能を十分に発揮できるようになりました。
音色特性の向上により、暖かいサスティン、余韻の艶やかさや、伸びの良さは秀逸です。
きつめにかけて積極的に使用する際もストレス無くご利用頂けます。
コーラス特有の「薄さ」もまったく感じられない音の芯の詰まったサウンドをクリエイトします。

↓モディファイ実施前
P1010014
↓モディファイ実施後
P1010022

3.温かみを帯びたヴィンテージ系コーラストーンへのチューニング
本機はアナログ回路にも関わらず、サウンドだけを聞くとかなりデジタルライクなサウンドといえます。
コーラス特有の高音成分が良く再生される分やや温かみに欠けるエフェクターです。
もう少しアナログ回路を活かし「音をねじ込むような力強い暖かさ」が必要です
そこで遅延回路と増幅部のパスコンの見直しと、定数変更を行いました。
痩せにくい温かみを備えたナチュラルさは、まさにヴィンテージトーンです。
低域~中域にかけての痩せが改善され、温かみを帯びたサウンドメイクが可能となりました。

P1010027
P1010026

4.ゴールドアウトプットジャックの搭載
本機はアウトプットジャックがステレオ仕様です。
耐久性を高めるため、ステレオアウトジャックにはゴールドジャックを採用しました。

P1010031
P1010044

5.電源LEDの交換
電源LEDをクリアスカイφ3mmに変更しました。


☆★商品説明★☆

はじめにヴィンテージデバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、

・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる

などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより

・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能

といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。

ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。

P1010043

Vesta FIREよりステレオコーラスをモディファイしました。
Vesta FIREは椎野總業の旧ブランドで、現在のVESTAX(ベスタクス)です。
82年頃から椎野總業は自主ブランドと他社ブランドへエフェクターの供給を開始しました。
いずれもオリジナリティあふれる機体設計、そしてシンプルで使いやすい操作性を備えています。
また、そのサウンドは本格派の高品質なものでありながら低価格な点も魅力でした。
STEREO SIGNAL DEVICEはその名の通りステレオアウトを標準搭載したシリーズでした。
80年代中期にはNadine'sへ同一モデルの提供を行ています。

本機のコーラス効果は原音のピッチを周期的に変化させた信号と原音のミックスにより再生されます。
2つのコントロールによりコーラスを制御することが可能です。
DEPTHではコーラス効果の深さを設定します。
浅めから深いピッチの変化の幅まで任意で設定可能です。
SPEEDはピッチを上下させる速度を設定します。
この設定によってコーラス効果のテンポが決定します。
また本機はステレオアウトを搭載しています。
そのステレオサウンドは圧倒的な広がりと立体感を誇ります。
注意点として本機はクリーンサウンドへの接続を念頭に開発されています。
アンプ、エフェクターにかかわらず歪みとの相性は良くありません。
かならずクリーンセッティングでのみご利用ねがいます。
今回はアナログコーラスをヴィンテージライクなトーンへ改善するディファイを実施しました。

モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。

技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。




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Vesta FIRE STEREO CHORUS - Vintage Tuning MOD - EF109


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