ゼロワンシリーズ
2014年02月22日
MAXON BASS COMPRESSOR BP-01 - High end MOD -
■ブランド Maxon(マクソン/日伸音波製作所)
■商 品 名 BASS COMPRESSOR(バス コンプレッサー)
■シリーズ ZERO EFFECTOR SERIES
■品 番 BP-01
■状 態 High end MOD (オリジナルハイエンドモディファイ品)
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・ LEVEL / ATTACK / SUSTAIN
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・オーバーホール実施後に下記方針に基づきハイエンドモディファイを実施しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.精度向上による極めて自然なニュアンスのコンプレッション感の実現
3.バッファー強化によるバイパス音の改善
4.電源回路の強化による電流のクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て高品質な新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
本機は小さな機体からもわかるとおりかなり小型の部品類が使用されています。
そのため大きい容量の箇所もセラミックコンデンサーが使用されています。
低周波特性が極端に弱く、必要以上に高域性能が目立つ回路構成でした。
アナログライクなホットなサウンドにチューニングし直す必要があります。
また、コンプレッション効果を高めるためになるべくケミコンは使用しない方針で選定しています。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでキャパシタは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや周波数特性の良い高周波対応型へ変更しています。
使用した積層コンデンサーはGランクのECQ-V中心の構成です。
コンデンサーは全て同一ロットにて構成しています。
電源回路の47μ以上は全て超低ESRケミカルコンデンサーを採用しました。
キャパシタの再選定により、回路に期待された性能を十分に発揮できるようになりました。
音色特性の向上により、暖かいサスティン、余韻の艶やかさや、伸びの良さは秀逸です。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
当然ながらギター本体のボリュームやトーンの反応性も向上しています。
特にピッキング後の余韻のニュアンスに艶が加味され大きな広がりを見せます。
倍音の煌きも一層輝きを増し、エッジの鋭さの中ではじける高域成分は他に類をみません。
プレゼンスが加味されたコンプサウンドを実現しました。
コントロールの精度の低さが全く感じられない精度の高さを実現しています。
コンデンサーはケミコンも含めてすべて同一ロットのものから選別して搭載し安定性を高めています。
各コントロールの精度も大幅に向上し、ヴィンテージ機特有の音色のムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって微妙に音が違う」ということもありません。
サスティンの粗さとブツ切れになる減衰を大幅に改善しています。
スィートポイントに調整するのも容易になり、絹のように滑らかつ自然に減衰します。

3.バッファーの強化
電子スイッチ切り替え型につきまとう問題といえばバイパス音の音痩せです。
電子スイッチ=音痩せと勘違いする方が多いようですが実際はバッファーに問題があります。
市販エフェクターの特徴としてバッファーが定数設定通りに機能しないアバウトな箇所が多いです。
バッファー部の部品選定や回路定数がアバウトな場合、音痩せの原因になります。
電子スイッチ回路にて容量抜けなど回路に予め期待されている定数が変化すると発生します。
電子スイッチ回路はバッファー部の強化によりバイパス音を向上することが可能です。
バイパス音はほとんどアンプ直と変化ないレベルに改善しました。
むしろ艶が加味されアンプ直よりも味わいのあるバイパス音になります。
また、精度が高く長寿命のコンデンサーで期待された定数を長く保てるように改善しています。

4.電源回路の強化によるノイズレス処理の実施
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでノイズなどのトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
一般的にエフェクターのノイズは電源系の劣化、あるいは元のグレードの低さに起因するものが多いです。
よって電源回路は小スペースに最適なハイグレード品の超低ESR品種にて構成しています。
耐圧も当初は6.7~16Vと限界ギリギリのラインだったため、25V以上に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
以上の電源のクリーン化により、動作をより安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
ノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく歪ませることが可能となります。
未MOD品と比較して非常にノイズレスでストレスの少ないドライブサウンドを実現しています。
また、電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
結果的によりストレスの少ない「リアルなコンプレッション」を実現しています。

5.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。

☆★商品説明★☆
ヴィンテージデバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。

マクソンのゼロワンシリーズよりベースコンプレッサーBP-01をモディファイしました。
9シリーズの後に85年から装いを新たにゼロワンシリーズがラインナップされました。
本機は基板から初期ロットに近い頃に生産されたものです。
BP-01はベース用コンプレッサー兼リミッターです。
オートマチックレベルコントローラーとしてワイドレンジにコンプレッションを得ることが可能です。
歪みの極めて少ないクリーン・サスティーン効果を得ることができます。
ディスクリートライクな構成による「自然さ」で人気を集めました。
いままでのダイナコンプ路線から脱却した完全オリジナルの回路構成のマクソンコンプです。
増幅率の高さやサスティンの長さが魅力で、アタックタイムによる細かいサウンドメイクが可能です。
2バンドコンプよりも自然なコンプレッション感でニュアンス派ベーシストを魅了しました。
今回はヴィンテージ機を現代でも使いやすく、それでいて効果はより高くなる調整を行ないました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
ふくよかで自然なロングサスティーン、ノイズの減少、そして全体的な音色特性の向上と死角はありません。
サスティンの芳醇な倍音成分、基本サウンドの艶やかさは弾き手も聞き手も魅了します。
弾き方によってコンプレッサーとしてもリミッターとしても高いレベルで対応することが可能です。
ベースサウンドを壮麗に引き立てるクリア・コンプレッション・サウンドをお楽しみ下さい。
ヴィンテージという言葉を聴くと、あたかもそれが素晴らしいものと捉えがちです。
言葉の重みや響きのよさにとらわれて機体そのものの性能にまで相当の価値があると思ってしまいます。
しかしながら「ヴィンテージ」という言葉以上に重みのある「もの」、価値のある「音」は少ないと思います。
楽器である以上「ヴィンテージ」の言葉に意味は無く、音そのものに価値を見出せなければいけません。
楽器は弾き手がいる以上は音を奏でるものであり、骨董品であってはなりません。
「ヴィンテージ」というレッテルに左右されない、真のヴィンテージペダルをお楽しみ下さい。
2013年06月20日
MAXON THE DRIVER OD-01 - High quality Overhaul -

☆★商品情報★☆
■メーカー MAXON(マクソン)
■商 品 名 THE DRIVER ZERO EFFECTOR series
■品 番 OD-01
■状 態 High quality Overhaul(高品位オーバーホール品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・DRIVE/TONE/LEVEL
・OD/DIST SELECT SWITCH
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを下記方針に基づいて実施し、劣化部品・破損部品は新品へ更新しました。
1.劣化部品の新品交換による音質と性能の回復と寿命の強化
2.定数変更を一切行なわず、回路に期待された性能を忠実に再現
3.初期に搭載された部品よりも高品位な部品の選定
★オーバーホールに伴う変更点★
1.部品交換箇所の点検
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行なう点検を行ないました。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て高品質な新品へ更新します。
交換の必要の無い箇所は不具合の無い様にメンテナンスを実施します。
機体の性能を新品購入時と同等の状態に改善します。
2.全キャパシタの交換を含む劣化電子部品の交換
電解コデンサーは生産年数から全て寿命を超えているため一式更新致しました。
フィルムコンデンサーは劣化の著しいものを交換しています。
新品時と同等の性能に戻すことが目的のため、定数変更は一切行なっていません。
部品の定数は初期搭載のコンデンサーを忠実に再現しています。
搭載したグレードは初期のコンデンサーより上位のランクを使用しています。
ECQ-Vや低Zケミコン等ハイグレード品種を中心に搭載しました。
寿命や音色特性に関してはオーバーホール前と比較して劇的に向上しました。
特に電源回路の劣化改善により全体的なノイズレベルやアダプター使用時のムラが少なくなりました。
その他、インプット/アウトプットジャック、バッテリースナップはかなり劣化していました。
これらも全て新品に交換しています。
ジャックはSC製がサイズの関係で使用できないため国産テレオジャックを採用しました。

ICは性能劣化が見受けられたため、同等品へ更新しています。
オーバーホール最大の利点としてこれからエイジングして音色を育てる楽しみも加わります。
これからも長く安定したコンディションでお使い頂けます。

3.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアリーフφ3mmに変更しました。

☆★商品説明★☆
中古デバイスにおいてオーバーホールの実施がいか効果的か、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに高品位なオーバーホール(部品のランクを初期より上位にする)を実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
古い機材を高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
新品では手に入らない機材を新品と同等、またはそれ以上のコンディションでご利用いただけます。
ちなみにオーバーホールは一般的なMODとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
マクソンのゼロワンシリーズよりOD-01をモディファイしました。
9シリーズの後に85年から装いを新たにゼロワンシリーズがラインナップされました。
本機は2種類のアナログドライブ回路を内蔵した2in1モデルです。
TS系のブルージーなオーバードライブと重心のしっかりしたディストーションを内蔵しています。
コントロールパネル上方中央のスイッチの切替でドライブモードを切替可能です。
マクソン系統の歪みとしてはかなり出力の大きいタイプのエフェクターです。
ディストーションモードは歪率以上に出音量が大きいのが特徴です。
また音域はあまりハイ寄りではなく、ミッドローに重心がある温かみのある音色を再現します。
そのためアンプとの相性がやや極端に分かれます。
数種のアンプを使用しましたが、出音量の大きさゆえにコンプレッションしきれず音が潰れるアンプもあります。
(ディストーションモードでフルテンにした場合、DRIVEを絞れば問題はない)
とりわけトランジスタアンプとの相性はあまり良くないと思われます。
また、ブースター的な使用法もアンプを選ぶため、クリーンへの接続のほうが使用しやすいと思われます。
相性が分かれる分、アンプとマッチングした際の出音は素晴らしく、ヴィンテージライクなドライブを演出します。
ヴィンテージ機を現代でも新品以上の性能で使用できるように高品位オーバーホールを行ないました。
オーバーホールについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
今回は出音状況と生産年数を考慮し基板一式更新を含めたオーバーホールを実施しました。
電解コンデンサーは全て、フィルム系は一部交換することにしました。
定数変更は一切行なわず、コンデンサの値を正常に戻して本来期待されていた性能を取り戻すのが目的です。
マイラやケミコンの代わりECQ-Vや低ESRケミコン等高性能なコンデンサーを使用しました。
音色に艶やかさを加味し、長寿命化、トーンの高精度化を実現しています。
付随して傷のあった電源LEDやスナップ、ジャック等も新品へ交換しました。
取外したキャパシタの中には容量が半分程しか残っていないものもありました。
かなり性能が低下した状態だったといえます。
高品位オーバーホール実施後、出音確認を行ないました。
音はまるで別のエフェクターかと聞き間違えるほど見違えるサウンドに変貌しました。
本来の帯域再生能力を取り戻し、角ばったイメージの音色に「艶やかさ」が加味され、非常に心地よさがあります。
トーン精度も大幅に向上し、ワンランク上のゼロワン・ドライバーをお楽しみ頂けます。
オーバーホール実施により当初期待されていた性能を余すことなく発揮している状態に昇華しました。
こうした中古機材は程度の悪い品を安価で手に入れるのも一興です。
しかし、できれば練習に使う品は新品に近い出音性能が発揮できる状態で弾いて頂きたいと思います。
現在新品では入手できないヴィンテージエフェクターを新品の性能で使用してみたいプレーヤーに最適です。
興味のあるかたはぜひ一度お試し下さい。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。
2013年05月11日
Maxon GRAPHIC EQ GE-01 - Pure Tone Mod -

☆★商品情報★☆
■メーカー Maxon(マクソン/日伸音波製作所)
■商 品 名 GRAPHIC EQ(ZERO EFFECTOR series)
■品 番 GE-01
■状 態 Pure Tone Mod(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・イコライジングボリューム:100/200/400//800/1.6K/3.2K/6.4K/LEVEL
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.精度の大幅向上による確実な周波数帯域のブースト・カットの実現
3.ピッキングニュアンスに従順なサウンドクリエイトの実現
4.バッファー強化による更なるバイパス音の強化
5.電源回路の強化による電流のクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
劣化の激しかったジャック、スナップも新品へ更新しています。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は小型低背ケミコンとフィルムコンデンサー中心の構成です。
ケミコンは温度補償無しで音色特性は悪く、しかも容量ヌケが発生していました。
イコライジング回路はKランクのフィルムコンデンサーで構成されていました。
高周波回路もポリエステルフィルムで構成されているためやや煌びやかに欠けます。
そこで回路のリフレッシュも兼ねてコンデンサーはひとつ残らず全て変更しました。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでケミコンは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや超低ESR型のハイグレードケミコンへ変更しています。
使用した積層コンデンサーはECQ-V中心の構成です。
その他ECQ-B、ECQ-M、ポリプロピレンフィルムコンデンサーなどを採用しました。
キャパシタ再選定により、予め回路に期待されている性能を十分に発揮できるようになりました。
ECQ-Vの織り成すサスティンの艶やかさや、音の伸び、倍音の艶を帯びた煌きは秀逸です。
各コントロールの精度も向上し、ムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって音が違う」ということもありません。
エッジの鋭さの中ではじける倍音成分は他に類をみません。
コントロールの精度の低さが全く感じられない確実な周波数調整を実現しています。
3.ピッキングニュアンスと原音に忠実なサウンドクリエイトの実現
自然なイコライジング感に加えて、ピッキングニュアンスへの追従性をもたせています。
現音をそのままに加工したピュアなエレキトーンが響きわたります。
クリーントーンにもドライブサウンドにもマッチするナチュラルなイコライジングが可能です。
エフェクターというよりは、もはやアンプの一部のようにサウンドメイクができます。
当然ながら楽器本体のボリュームやトーンの反応性も向上しています。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
確実に定数通りの性能を発揮できるように構成しました。
4.バッファーの強化とダブルクリックの防止
電子スイッチ切り替え型につきまとう問題といえばバイパス音の音痩せです。
電子スイッチ=音痩せと勘違いする方が多いようですが実際はバッファーに問題があります。
市販エフェクターの特徴としてバッファーが定数設定通りに機能しないアバウトな箇所が多いです。
バッファー部の部品選定や回路定数がアバウトな場合、音痩せの原因になります。
切り替え不具合は一般的にいう接点不良ではなく「ダブルクリック」に分類される症状です。
これはスイッチ自体の問題ではなく、回路上のコンデンサーの精度の低さに起因しています。
電子スイッチ回路にて容量抜けなど回路に予め期待されている定数が変化すると発生します。
電子スイッチ回路はバッファー部の強化によりバイパス音を向上することが可能です。
バイパス音はほとんどアンプ直と変化ないレベルに改善しました。
むしろ艶が加味されアンプ直よりも味わいのあるバイパス音になります。
また、精度が高く長寿命のコンデンサーで期待された定数を長く保てるように改善しています。
回路定数に従順な機能を見せる電子部品を選定し直しダブルクリックを防止しています。
ライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
5.電源回路の強化によるクリーン化
ゼロワンシリーズは平均的にややノイズが多い機種が多いです。
気持ちよく使いたいのに、どうも耳障りが良くなくいところが残念なところです。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることで音そのものを効率よく加工することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでノイズなどのトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
一般的にエフェクターのノイズは電源系の劣化、あるいは元のグレードの低さに起因するものが多いです。
よって電源回路は小スペースに最適なハイグレード品の超低ESR品種にて構成しています。
耐圧も当初は6.7~16Vと限界ギリギリのラインだったため、25V以上に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
以上の電源のクリーン化により、動作をより安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
ノイズが減ることで原音そのものを効率よく加工することが可能となります。
未MOD品と比較して非常にノイズレスなサウンドを実現しています。
また、電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
結果的によりストレスの少ないサウンド実現しています。
6.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアスカイφ3mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。

マクソンのゼロワンシリーズよりグラフィックイコライザーGE-01をモディファイしました。
9シリーズの後に85年から装いを新たにゼロワンシリーズがラインナップされました。
GE-01は80年代初頭に主流だった6バンドタイプにさらに超高周波帯域を加えた7バンド構成です。
6.4Kの高周波帯域が加わったことでワイドレンジな音色補正が可能となりました。
プレゼンスを搭載していないアンプでのサウンドメイクやハウリングの防止などに非常に有効でした。
ストラトでレスポールの音、またはその逆の音を作成するという使用法もありました。
加えてレベルコントロールでは±15dbまでのブースト・カットが可能です。
エフェクトのON/OFF時の音量の差を自由にコントロールできます。
レベル調整はEQ回路から独立した設計になています。
そのためレベルの増減はイコライジングの干渉を全く受けません。
フラットな設定で使用すると純粋なパワーブースターとして使用可能です。
また、特定の周波数のみを増強するトーンブースターとしても使用できます。
マクソン系列特有のクセのない使いやすいイコライジング性能は今でも健在です。
今回はより原音に忠実なイコライジングを可能とする調整をメインに実施しました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
倍音成分の煌きがいっそう増し、サスティンに加わる艶やかさは秀逸です。
それでいて楽器本来のうまみをスポイルすることはありません。
オールラウンドな性能はクリーンなアンプにも歪ませたアンプにもマッチします。
電源強化による環境に左右されない安定感もあり、ライブでの使用の際も安心です。
アンプの一部ともいえる操作性と精度を備えたピュアトーンをご堪能ください。
我々ギタリストはヴィンテージという言葉を聴くと、あたかもそれが素晴らしいものと捉えがちです。
言葉の重みや響きのよさにとらわれて機体そのものの性能にまで相当の価値があると思ってしまいます。
しかしながら「ヴィンテージ」という言葉以上に重みのある「もの」、価値のある「音」は少ないと思います。
楽器である以上「ヴィンテージ」の言葉に意味は無く、音そのものに価値を見出せなければいけません。
楽器は弾き手がいる以上は音を奏でるものであり、骨董品であってはなりません。
「ヴィンテージ」というレッテルに左右されない、真のヴィンテージペダルをお楽しみ下さい。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。
