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2013年06月22日
Providence The Great Deceiver Distortion - Hi Power MOD -
☆★商品情報★☆
■ブランド Providence(プロビデンス)
■シリーズ The GREAT DECEIVER EFFECT SERIES
■商 品 名 Distortion(ディストーション)
■品 番 DD-402
■状 態 Hi Power MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V (センターマイナスアダプター/バッテリー)
・LEVEL/TONE/GAIN
・True Bypass(トゥルーバイパス)
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.ドライブ回路の回路定数変更にともなうハイパワー化
3.ミッドロー寄りすぎるトーンレンジの高音域対応による広域化
4.電源回路の強化に伴うエフェクトのクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とサウンドチューニング
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機は低精度なセラミックコンデンサーと小型電解アルミ中心の構成です。
独自の回路設計を活かすにはこの2種はなるべく使用しないほうが良いです。
限られた機体スペースを最大限まで活かして搭載しています。
積層フィルムコンデンサーとオーディオグレードを中心に採用しています。
ケミコンは低雑音電源用の超低ESR品種とオーディオハイグレードです。
超低ESR品種はハイエンドPCでも採用される最上級のグレードを採用しています。
100μFクラスでもフィルムコンデンサーに近い周波数特性を有しています。
構成の大部分を占める小容量箇所のキャパシタはECQ-V、またはECQ-Mに更新しました。
0.047~1μFのコンデンサは全て同一ロットのECQ-Vにて構成しています。
また高域が大型スタックにマッチするようにマイカコンデンサを採用しています。
コンデンサーの再選定により、予め回路に期待されている性能を十分に発揮できるようになりました。
各コントロールの精度も向上し、ムラもなくなりました。
「同じセッティングなのに日によって音が違う」ということもありません。
オーディオグレード特有のサスティンの艶やかさや、音の伸び、歯切れの良さは秀逸です。
くわえてピッキングニュアンスに従順になりました。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
3.回路定数変更に伴うハイパワー化
本機は温かみのある歪みを再生するディストーションペダルです。
アンプとのマッチングが良く、単体で歪ませるよりもアンプと合わせた歪みの作成が最適です。
しかしながら、出音量はそれほど大きくなく、ブースターとしては音圧が足りません。
そこで回路の定数の調整により、ハイパワー化を実施しました。
発振しないように出音量はやや大きく、ゲイン定数は若干抑え目に変更しています。
歪ませたアンプにブースターとして接続する際により使いやすくなりました。
単体で使用する際はフロントポジションのリードトーンに最適な骨太なドライブを再生します。
より使いやすくパワフルなサウンドへ生まれ変わりました。
真空管アンプでは増幅管が一本増えたかのような迫力の轟音ドライブを演出します。
4.トーン回路の高音域対応化
本機はミッドローからミッドに重心のある歪みを再生します。
少々こもり気味で、高域の出やすいセッティングが作成しにくいのが欠点です。
煌びやかな歪みを作成しようとしてもコンプレッション感が強く潰れてしまします。
そこでトーン回路の定数を変更し、高音域までムラなく再生できるように調整しました。
5.電源回路の強化
一般的に市販のエフェクターの電源回路の場合、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
電源回路はスペースを最大限に利用し超低ESRケミコンにて構成しています。
耐圧も当初は限界ギリギリのラインだったため、入力の2~3倍に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる最強トルクを誇る組合せです。
電源のクリーン化により、ICの動作を安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
通常は安定しない屋外使用時でもより美しいドライブ性能を発揮できるようになりました。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
6.電源LEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアオーシャンφ5mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
はじめに中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
プロビデンスのThe Great DeceiverシリーズよりディストーションDD-402をモディファイしました。
DD-402はエッジの効いたドライブからウォーミーなドライブまで多彩な音作りが可能な歪みデバイスです。
アタック感のあるレスポンスの良い歪みはアンプを選ばずオールマイティーに使用できます。
標準的なディストーションにはない細やかさと合わせて迫力のある歪みはプロビデンスならではです。
歪ませたアンプとの相性が良く、アンプの歪みと合わせて良質な歪みを得ることができます。
エフェクトの切り替えもプロヴィデンスでは標準のトゥルーバイパス式を採用しています。
シンプルな構成がらも死角の無いサウンドはプロヴィデンスならではです。
今回は全体的な音色特性の向上に加えてより強い音圧で使用できるように調整を実施しました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
音圧の向上に加えて、トーンレンジの強化、全体的な音色特性の向上により死角はありません。
ゲインを10時以下に絞って歪みアンプ用ブースターとして使用すると良質な歪みを得ることができます。
「グレートデバイス」の名にふさわしい、轟音ドライブをお楽しみ下さい。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。
2012年05月17日
ROCKTRON NITRO BOOSTER +15db - Ultra Clean MOD - EF122
☆★商品情報★☆
■ブランド ROCKTRON
■商 品 名 NITRO (BOOSTER)
■状 態 Ultra Clean MOD(オリジナルハイエンドモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V(センターマイナス/バッテリー)
・BOOST×1(MAX+15db)
★メンテナンス概要★
・シャーシを分解し、外部、内部、基盤、接点を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・下記方針に基づきウルトラクリーンモディファイを実施しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.元機種のニュアンスを保ったままでの音質の大幅向上の実現
3.ピッキングニュアンスの従順化
4.電源回路の強化に伴うエフェクトのクリーン化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定による原音に忠実な音質向上の実現
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
初期状態の本機のは小型電解アルミ中心の構成です。
小容量箇所はセラミックとマイラーが使用されています。
そのためアナログ部の基本的な音質はあまり高くないです。
ハイファイな回路設計ですがローエンドな部品選定のおかげで必要以上にサウンドが籠ってしまいます。
せっかくのアナログ構成も中域がスポイルされ、設計以上に鋭角的なサウンドになります。
とくに歪ませたアンプに使う際に角と荒が目立つため、やや耳障りがよくありません。
初期搭載の小型電解アルミキャパはコンデンサーの中でも特に音色特性が最悪です。
なるべくインピーダンスが低く音色特性の良いものを選定しなおす必要があります。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでキャパシタは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや周波数特性の良い高周波対応型へ変更しています。
使用した積層コンデンサーはECQ-V中心の構成です。
コンデンサーは全て同一ロットにて構成しています。
ケミコンは10μまではオーディオハイグレードランクを採用しています。
電源回路は全て超低ESRのハイエンドケミコン使用しました。
キャパシタの再選定により、回路に期待された性能を十分に発揮できるようになりました。
サウンドニュアンスをよりクリアで芯のあるブーストに改善しています。
特にピッキング後の余韻のニュアンスに艶を伴う暖かさが加味され大きな広がりを見せます。
高音域に余韻が生まれ、倍音成分のきらめきが得られます。
ギターの生音をそのまま繰り返すような非常に透明感と芯のあるサウンドを再生できます。
3.細かいニュアンスを伝えるピッキングの従順化
キャパシタの再選定に加えICの再選定も合わせて実施しました。
よりクリアでパワーを保ちつつ原音を崩さないブーストを実現しています。
原音を損なうことがないため、ピッキングレスポンスにも極めて従順です。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
きつめにかけて積極的に使用する際もストレス無くご利用頂けます。
「硬さ」がまったく感じられない音の芯の詰まったサウンドをクリエイトします。
よりホットでハートフルな出音へ昇華しています。
コンデンサーはすべて同一ロットのものから選別して搭載しています。
サウンドは他に類を見ない超高精度クリアサウンドを実現しています。
±15dbの性能を活かし、パワーアップブースターとしても非常に優秀です。
クリーントーンはよりふくよかに、歪みは粒を均一にしつつゲインアップします。
ローゲインフルチューブアンプでは増幅管が一つ増えたかのような深い歪みを演出します。
音量を原音と1:1に設定することにより、優秀なバッファーとしてもご活用いただけます。
4.電源回路の強化によるノイズレス処理の実施
エフェクターはとても電源回りでノイズを拾いやすい特徴があります。
長時間使用する必要性が高い割にアダプターとの相性が良くなくいところが残念なところです。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることでギターの信号そのものを効率よく変換することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでノイズなどのトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
一般的にエフェクターのノイズは電源系の劣化、あるいは元のグレードの低さに起因するものが多いです。
よって電源回路は小スペースに最適なハイグレード品の超低ESR品種にて構成しています。
耐圧も当初は16Vと限界ギリギリのラインだったため、25V以上に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
以上の電源のクリーン化により、動作をより安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
この電源回路の改善はアダプター使用時でも抜群の安定感をほこります。
ノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく再生することが可能となります。
未MOD品と比較して非常にノイズレスでストレスの少ないサウンドを実現しています。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
5.全てのLEDの交換
電源LEDを特注サイズの高輝度LEDクリアオーシャンに変更しました。
本機はLEDが特大サイズで設計されているため、サイズに合ったLEDを発注して搭載しています。
音色のクリアなイメージに合わせたカラーを選び暗いステージでの視認性を良くしました。
☆★商品説明★☆
サウンドは未MOD品と比較しても確実に新品を超越したサウンドに仕上げています。
中古デバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
ロックトロンの1ボリュームブースターNITROをモディファイしました。
NITROは最大増幅率15dbを誇るブースターです。
ブースト効果に加えてスフトコンプレッション効果を加味しギターサウンドの輪郭をはっきりさせるのが特徴です。
それでいて基本となる原音を損なわないサウンド設計が魅力的な1台です。
バンド内でも埋もれない喝のあるギターサウンドのクリエイトを実現します。
ローゲインチューブアンプでは増幅段を増設したかのうようなディストーションを作成できるようになります。
増幅率に従い、ギター・サウンドの倍音成分も豊になり、サウンドキャラクターがより明確になります。
いつものギターサウンドをワンランクアップさせたい方に最適なブースターです。
今回は本機を使いやすく、それでいて効果はより高くなる調整を行ないました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
クリーン精度を高め、サウンドの特性を整え、死角のないデバイスへ昇華するモディファイを実施しています。
Ultra Clean MODでは、通すだけで毛穴が総毛立つ極上のクリーンサウンドが得られるデバイスを目指しました。
ボリューム増幅時の濁りを減らし、アンプから弾けるようなハリのあるサウンドが飛び出します。
弾くのが楽しくなるクリーンサウンドを体感していただきたいです。
バイパス時と1:1になるように設定すればバッファーとしても優秀な性能を誇ります。
音痩せどころか、音太りするほど、芯のあるパワーを得ることができます。
アンプ直でクリーンを作成するギタリストの方にもぜひ試していただきたいデバイスです。
ローゲインアンプに常時接続するブースターとしての使用でも素晴らしい効果を発揮します。
温かみのある音質と壮麗なクリアサウンドが融合した美しい響きをお楽しみ下さい。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。
2012年05月16日
ROCKTRON HUSH THE PEDAL 初期型 - Natural Sustain MOD -
☆★商品情報★☆
■ブランド ROCKTRON
■商 品 名 HUSH THE PEDAL(初期型)
■状 態 Natural Sustain MOD(オリジナルモディファイ品)
★主な仕様★
・電源:DC IN 9V(センターマイナス/バッテリー)
・THRESHOLD×2(A/B)
★メンテナンス概要★
・ケースを分解し、外部、内部、基盤を洗浄清掃しました。
・ハンダ不良箇所は再ハンダしました。
・オーバーホールを実施し、破損部品は新品へ更新しました。
・オーバーホール実施後に下記方針に基づきハイエンドモディファイを実施しました。
★カスタム方針★
1.内部基板の劣化部品オーバーホールに伴うハイエンド化
2.ノイズカットフィルターのコントロール精度向上
3.音痩せ改善による原音に忠実なノイズカットと非エフェクト時に迫る自然なサスティーンの実現
4.電源回路の強化による電流のクリーン化とノイズレス化
★モディファイに伴う変更点★
1.オーバーホールの実施
各部詳細な検査を実施、不良箇所は交換、調整を行ないました。
ジャック等は接点の研磨を行ないました。
交換部品数、改良箇所、定数変更、合わせて変更箇所数十箇所におよぶ部品交換を実施しています。
生産年数を考慮して定数変更の実施を行なわない箇所も劣化部品は全て新品へ更新しました。
モディファイ前の段階で不具合が一切無い状態に戻した上で下記調整を行なっています。
2.全キャパシタの再選定とコントロールの高精度化
オーバーホールをかねてコデンサーを一式更新致しました。
その際に全キャパシタを再選定しました。
本機は小さな機体からもわかるとおりかなり小型の部品類が使用されています。
初期状態の本機はZランクの積層キャパシタ中心の構成です。
残念なことにフィルムコンデンサーは一つも使用されていません。
ノイズ対策デバイスで誤差の激しいZランクキャパシタの使用は致命的です。
搭載された全てのコンデンサーはリフレッシュも兼ねて高精度積層キャパにて再編しています。
機体スペースがとても狭く、サイズが限られるのでキャパシタは時間をかけて選別しました。
精度の高いGランクの積層メタライズドや周波数特性の良い高周波対応型へ変更しています。
使用した積層コンデンサーはシーメンスMKHとECQ-V中心の構成です。
コンデンサーは全て同一ロットにて構成しています。
ケミコンは10μまではオーディオハイグレードランクを採用しています。
電源回路は全て超低ESRのハイエンドケミコン+OS-CONを併用しました。
キャパシタの再選定により、回路に期待された性能を十分に発揮できるようになりました。
難点だったコントロールの精度の低さが全く感じられない精度の高さを実現しています。
高精度化に伴い、フィルター機能は大幅に精度が向上し使いやすくなりました。
↓モディファイ実施前
↓ハイエンドモディファイ実施後
3.音痩せの改善と原音に忠実かつ自然なサスティーンの実現
本機はエフェクトオン時とオフ時でやや音質が変化する特徴がありました。
フィルターをかけるとやや音痩せが発生し、トレブリーな音質になります。
そのため、機械的で温かみにかける不自然なサスティンを形成します。
これは先に述べた低精度のコンデンサーによる構成に起因しています。
Kランク中心のフィルターの場合、電源を入れたり切ったりするたびに性能にムラがでます。
また、元音に忠実なエフェクトが再生できず、音痩せの原因になります。
原音に忠実なノイズカットを実現するにはエフェクトON時の音痩せを改善する必要があります。
フィルター回路の再選定によりこれらの難点は解消されました。
激しく歪ませた際やノイズがのりやすいシングルコイル使用に真価を発揮します。
スィートポイントが見つけやすくなり原音を損なうことなく、ノイズを効率的にカットします。
スィートポイントにはまればサスティンも損なわれることなく自然な減衰を実現しています。
不自然な残響が改善され音色特性も大幅に向上しています。
暖かいサスティン、余韻の艶やかさや、伸びの良さは秀逸です。
当然ながらギター本体のボリュームやトーンの反応性も向上しています。
特にピッキング後の余韻のニュアンスに艶があり、大きな広がりを見せます。
ピッキングレスポンスにも極めて従順です。
指先のピッキングニュアンス自体がエフェクターのポットのように強弱に上手く反応します。
4.電源回路の強化によるノイズレス処理の実施
ヴィンテージ機はとても電源回りでノイズを拾いやすい特徴があります。
ノイズゲートながらアダプターとの相性が良くなくいところが残念なところです。
回路設計の変更により解消できるノイズですのでなるべく少なくする必要があります。
無駄なノイズが減ることでギターの信号そのものを効率よく変換することが可能になります。
またICの動作を滞りなく行なうためにも美しい電源の供給が必要となります。
電源回路は一般的な市販のエフェクターと同じく、汎用ケミコンが使用されています。
精度やノイズ特製に劣る汎用ケミコンは電流に「濁り」を生みます。
「濁り」は回路の流れのなかでノイズなどのトラブルの元となり、全体的な音質低下を招きます。
一般的にエフェクターのノイズは電源系の劣化、あるいは元のグレードの低さに起因するものが多いです。
よって電源回路は小スペースに最適なハイグレード品の超低ESR品種にて構成しています。
耐圧も当初は6.7~16Vと限界ギリギリのラインだったため、20V以上に向上しています。
この機体スペースでは最も美しい電気の流れと耐久性を発揮できる組合せで選定しています。
以上の電源のクリーン化により、動作をより安定させ、最大限の性能を引き出せる状態にしています。
この電源回路の改善はアダプター使用時でも抜群の安定感をほこります。
ノイズが減ることでギターの音そのものを効率よく再生することが可能となります。
未MOD品と比較して非常にノイズレスでストレスの少ないサウンドを実現しています。
電源環境が安定しないライブなどでのトラブルを未然に防ぎ、長く安定してご利用頂けます。
5.全てのLEDの交換
電源LEDを高輝度LEDクリアオーシャンφ3mmに変更しました。
エフェクトAのインジゲーターを高輝度LEDクリアピーチφ3mmに変更しました。
エフェクトBのインジゲーターを高輝度LEDクリアリーフφ3mmに変更しました。
☆★商品説明★☆
サウンドは未MOD品と比較しても確実に新品を超越したサウンドに仕上げています。
はじめにヴィンテージデバイスにおいてオーバーホール品がいかに優れているか、という点を簡単に説明すると、
・分解時に劣化箇所を修正できるだけでなく、より良い性能を発揮できる改善策がとれる
・付随して、これから発生しうる故障の予防策をとることができる
・工場出荷時のコンデンサーの選定ミスを修正できる
・当時の劣化部品から性能の優れた部品へ新規換装することで音色、寿命あらゆる面で有利になる
・OH実施により音の密度が膨れ、トーン精度が新品同等、あるいはそれ以上にまで改善できる
などの優れた利点を多くもっています。
さらに加えてハイエンドモディファイを実施することにより
・換装部品を高いレベルで選定し、回路設計以上の出音性能を発揮させることができる
・耐圧や温度保障の強化で新品以上の長寿命化を確実に実現できる
・定数変更や回路や機能の増設により機能・利便性ともに大幅な改善が見込める
・生産当時はまだ開発されていなかった新規格の部品換装による基本性能の底上げが可能
といった一般的なオーバーホール以上の効果を確実に実現できます。
エフェクターを高水準な環境で使用したい方はぜひ御覧下さい。
ちなみにモディファイは一般的なオーバーホールとは大きく異なります。
劣化により50%に低下した性能を100%近くに戻すのがオーバーホールです。
MODは10で100%という定義を9で100%、あるいは12で100%と設計を変更しサウンド特性を変更します。
加えて機能の増設を行なうなど、根本的に初期状態とは異なる回路設計に仕上がります。
機体性能と回路設計に忠実な改善を行なうかどうかがオーバーホール品とMOD品の相違点です。
これらは合わせて実施することで飛躍的な性能改善が見込めます。
ロックトンの名ノイズゲート HUSH THE PEDALの初期型をモディファイしました。
HUSHはロックトロンのお家芸ともいうべき高性能ノイズゲートです。
本機は非演奏時の信号を遮断するシグナルプロセッサーです。
ラックシステムからストンプまで世界中のギタリストがHUSHを愛用しています。
エレキギターはアンプに送られる過程で実に多くの「不必要な音」が含まれています。
エフェクター多用時や、ライブでの大音量での演奏時にはかなり目立つノイズとなって表れます。
そういったエレキ特有の気になるノイズやハムを効率的にシャットアウトします。
ノーズゲートは入力信号をきっかけにオン/オフするオートスイッチです。
THRESHOLDで入力信号に対するオン/オフが起きるレベルを決定します。
どのくらいのレベルでオンになり、どのくらいまで小さくなるとオフになるかを調整します。
いわゆるスイッチ感度の調整です。
現行品と大きく異なる点はこのTHRESHOLDを2系統設定可能な点です。
感度の異なるTHRESHOLDを設定することでギターの持ち替えや歪み量での切り替えが容易になります。
初期型の評価が高いのはこのセッティングの使い分けが可能な点が大きいです。
今回はヴィンテージ機を現代でも使いやすく、それでいて効果はより高くなる調整を行ないました。
モディファイについての詳しい説明は上記記載事項をご確認下さい。
激しく歪ませる際にも、より澄んだ音色のクリーンを奏でる際にも高い効果を発揮します。
この手にありがちな音痩せや原音との差異も無く、とても自然なノイズカットを実現しています。
特に本機の最大の難点であったサスティンの粗さとブツ切れになる減衰を大幅に改善しています。
スィートポイントに調整すればまるで絹のように滑らかつ自然に減衰していきます。
ノイズカット効果はそのままに自然に音が小さくなり、それでいてサスティンは損なわれません。
スローギアの逆バージョンとでもいうべき自然な音の伸びと減衰は秀逸です。
客観的に利いていてもエフェクトOFF時との差異はほとんど感じられません。
常時かけっぱなしで使用しても原音を損なわずにノイズだけカットするというまさに魔法の箱です。
技術向上に、楽しいひと時に、衝動的に弾きたくなったとき、そんな時にお供としていただければ幸いです。